フルタニランバー株式会社
コラム「森のフルタニさん」
ゴムの木(ラバーウッド)はどんな木材?集成材としてのメリット・デメリットを解説
投稿日:2023.08.01/更新日:2023.08.01
木材価格が高騰するなか、安価に入手できる木材を探している方も多いのではないでしょうか。
特に、家具やインテリア雑貨などの用途に活用するのであれば、ゴムの木(ラバーウッド)はコストパフォーマンスに優れた木材といえます。
本記事では、ゴムの木はどういった木材なのか、特徴を紹介するとともに、集成材として活用するメリットやデメリットも解説します。
Contents
ゴムの木(ラバーウッド)とは
ゴムの木とはその名の通り、樹液が天然ゴムの原料として用いられる樹木であり、主に熱帯地域に広く分布しています。
一口にゴムの木といってもその種類は数多く、世界には800種以上の品種があるといわれています。
なかでも代表的な樹種としては、ベンジャミンやガジュマル、フィカスなどが有名です。
ゴムの木は別名「ラバーウッド」ともよばれ、ホームセンターなどでも観葉植物として販売されているほど身近な樹木のひとつです。
ゴムの木(ラバーウッド)の木材の特徴
ゴムの木にはどういった特徴があるのでしょうか。
原産地や木材の色、香りなどの違いを紹介します。
原産地
ゴムの木は熱帯地域に広く分布しており、代表的な原産地としてはインドネシアやタイ、ブラジル、インド、カメルーン、ナイジェリアなど広範囲にわたります。
色・木目
ゴムの木を加工した製材は、わずかに赤みがかった白い色をしており、木目もあまり濃くはありません。
また、木材の中心部である心材と、その周辺にある辺材との境界線も見分けがつきづらく、全体的に淡い色合いが特徴的です。
香り
木材の香りと聞くと、私たち日本人はスギやヒノキのような爽やかな針葉樹の香りをイメージしがちです。
しかし、ゴムの木の香りはこれらと一線を画しており、独特の酸っぱい香りを放ちます。
耐久性・強度
ゴムの木は強度は耐久性が低いとも言われますが、通常使用においては全く問題はありません。
よほど湿気が高いなど過酷な環境下でない限り、通常使用が可能です。
ゴムの木(ラバーウッド)が集成材として使われる理由
ゴムの木は鮮やかな色合いを楽しめる一方で、耐久性や強度は決して高くないことから、主に集成材として加工されるケースが多いです。
そもそもゴムの木は成長スピードが早い反面、天板や無垢材として使用できるほどの太さまで成長しないという特性もあり、用途が限られてしまうのです。
限られたサイズのゴムの木を無駄なく有効に活用するためには、さまざまなサイズの木材を組み合わせた集成材が合理的で、実用面においても優れているといえます。
ゴムの木(ラバーウッド)のメリット・デメリット
木材としての価値を考えたとき、ゴムの木にはどういったメリットがあるのでしょうか。
また、反対にデメリットとして考えられるポイントも紹介します。
メリット
主なメリットは以下の2点です。
①安価に購入できる
ゴムの木はホームセンターなどでも販売されており、安価かつ手軽に入手できることが最大のメリットといえるでしょう。
もともとゴムの木は樹脂を採取する目的で使用されることが多く、その廃材として木材に加工され安く販売されています。
たとえば、家具やインテリア雑貨などを制作する際に、目立たない場所にゴムの木の集成材を使用することでコストを抑えられるでしょう。
②手触りが良い
ゴムの木は淡い色であると同時に、手で触ったときの感触がスベスベとしています。
適切に処理をすれば木材独特のザラザラとした感覚がないため、子どもが触れる家具や雑貨にも安心して活用できるでしょう。
デメリット
デメリットとして考えられるポイントは以下の2点です。
①屋外での耐久性が高くない
ゴムの木は屋外への用途には不向きです。
内装用に使いましょう
②安っぽく見えてしまう
ゴムの木は集成材としての用途がメインのため、安っぽく見えてしまうこともデメリットです。
そのため、高級感にこだわりたいテーブルの天板やタンスなどには不向きの木材といえるでしょう。
ゴムの木(ラバーウッド)を使用した家具
ゴムの木の集成材は家具に使用されることが多くありますが、具体的にどういった製品づくりに役立てられているのでしょうか。
机・テーブル
机やテーブルの脚や天板などにゴムの木の集成材は多く用いられます。
特にコストを抑えつつも木材を使用したい場合には最適であり、温かみが感じられコストパフォーマンス抜群の製品に仕上げられるでしょう。
タンス・収納棚
タンスや収納棚などにもゴムの木の集成材はおすすめです。
目に触れることの多い扉や引き出しの部分には木目が美しい木材を使用し、反対に目立ちにくい棚板の部分にゴムの木を使うことでコストを抑えられます。
ゴムの木(ラバーウッド)がDIYに人気な理由
自分自身で内装をリフォームしたり、家具を制作したりするDIYが昨今人気を集めています。
DIYの材料としてゴムの木は高い人気を誇りますが、それはなぜなのでしょうか。
まず、メリットの部分でも紹介した通り、ゴムの木は木材のなかでも安価で入手しやすいという点が挙げられます。
ホームセンターなどで手軽に購入できることはDIY用途として欠かせない要素であり、人気が高まるのも頷けます。
また、ゴムの木は加工がしやすいことが特徴です。
DIYのユーザーは工具の扱いに慣れていないケースも多いことから、加工のしやすい木材であることは重要なポイントといえます。
このように、ゴムの木は「価格が安価で入手しやすい」ことと、「加工がしやすい」ことの2点がDIYユーザーに支持される理由として考えられるのです。
ゴムの木(ラバーウッド)の平均価格帯
ゴムの木の集成材は実際どの程度の価格で取引されているのでしょうか。
仕入先や店舗によっても多少価格は異なりますが、たとえば厚さ25mm、幅600mm、長さ1800mmの集成材板であれば1万1,000円程度が相場となっているようです。
ちなみに、この価格は集成材のなかでも特に安価で、たとえばナラ材やウォールナットなどに比べると約2分の1程度の価格で購入できます。
▶︎ウォールナット材とはどんな木材?経年変化や色、使用される家具について
フルタ二ランバーでのゴムの木(ラバーウッド)の取り扱い
石川県にある木材卸売業・木材製品の専門会社 フルタニランバーでは、ゴムの木をはじめとしたさまざまな集成材を取り扱っています。
東南アジアから輸入した高品質のゴムの木を自社で加工し、県内外へ販売しています。
厚さは20mmから45mm、幅は500mmおよび600mm、長さは4,200mmまでのサイズを揃えており、多様な用途に対応できます。
数量も1枚から出荷可能です。
ゴムの木以外にもさまざまな集成材を比較・検討してみたいという方は、ぜひ一度フルタニランバーまでご相談ください。
まとめ
ゴムの木は植樹から伐採までのサイクルが早く、価格も安価で入手しやすいため多くの国で安定した需要があります。
原産国も東南アジアを中心に多くの国に分布しており、木材価格が高騰するなかでも安定した価格で取引されています。
加工がしやすい集成材をお探しの方や、コストパフォーマンスの高い家具やインテリア雑貨を制作したいと考えている方は、ぜひゴムの木の活用を検討してみてはいかがでしょうか。