石川県金沢市の総合木材問屋
フルタニランバー株式会社

コラム「森のフルタニさん」

楓(かえで)・メープルの木が使われる家具や木材としての特徴は?

投稿日:2023.06.13/更新日:2024.08.11

広葉樹のひとつであり、美しい色合いと繊細な木目が特徴の楓(かえで)。

 

メープルとよばれることも多い樹種ですが、ほかの木材と比較した場合にどういった特徴が見られるのでしょうか。

 

本記事では、楓・メープル材の特徴と主な用途、メリットやデメリットについても詳しく解説します。

 

楓(かえで)・メープルの木の原産地について

楓(かえで)は落葉広葉樹の一種で、古くから私たちの生活に身近な木材として多用されてきました。

 

楓はメープルとよばれることも多く、細かく見るとさまざまな品種が存在します。

 

なかでも代表的なのが、イタヤカエデハードメープルソフトメープルです。

 

まずはそれぞれの品種の原産地を解説しましょう。

イタヤカエデ

イタヤカエデは日本をはじめとして、朝鮮半島や中国、ロシアなどが主な産地として知られています。

 

日本では主に北海道の産出量が多く、高級木材のひとつとして有名です。

ハードメープル

ハードメープルとは一般的にブラックメープルとシュガーメープルの総称として用いられることが多く、その名の通り衝撃や摩擦に強い特性をもっています。

 

主な原産地は北米地域で、世界の国にも多く輸出されている木材です。

ソフトメープル

ソフトメープルとは、レッドメープルやシルバーメープル、ビッグリーフ、ボックスエルダーなどの総称として用いられます。

 

ハードメープルとは対照的に柔らかい素材で、加工のしやすさから人気の高い木材です。

 

主な原産地は北米地域やアメリカ西海岸、東部まで幅広く分布しています。

 

楓(かえで)とメープルの違いは?

言葉の意味としてとらえると、楓を英訳したものがメープルであることから、本来は楓もメープルも同じ樹種を意味する言葉です。

 

しかし、木材業界においては、一般的に楓は国産のイタヤカエデを指すのに対し、メープルは外国産のハードメープルやソフトメープルのことを指す場合が多いです。

 

両者は同じ仲間でも樹種が異なることもあり、木材の色や風合いに違いが見られます。

 

楓は木肌が赤みがかった褐色をしているのに対し、メープルは白みが強く淡い色をしています。

 

楓(かえで)・メープル材の木材としての特徴

上記で紹介した木材の色み以外にも、楓とメープルにはさまざまな特徴があります。

木目

イタヤカエデやハードメープルは、木材の表面に不規則な木目が見られます。

 

木目そのものは薄いですが、よく見ると針葉樹のような規則性のある模様ではなく、特殊な木目をしているため、その珍しさから多くの人に愛されてきました。

 

このような不規則な木目は国産のイタヤカエデに多く見られる傾向があり、ハードメープルやソフトメープルは木材によってあまり大きな違いは見られません。

香り

木材の独特の香りは針葉樹のほうが強い傾向にあり、楓やメープルといった広葉樹は香りがあまり強く感じられることは少ないです。

耐久性

楓やメープル材を選ぶ際には、耐久性や強度の違いも把握しておくことが大切です。

 

一般的にソフトメープルは木材そのものが柔らかいため耐久性は低く、傷がつきやすい傾向にあります。

 

一方、イタヤカエデやハードメープルは衝撃や摩擦にも強いため、幅広い用途に活用できるでしょう。

加工性

耐久性の面ではソフトメープルよりもハードメープルに軍配があがりますが、加工のしやすさという観点で見るとソフトメープルが優れているでしょう。

 

高い耐久性や強度を必要とせず、細かな意匠やデザインを施したい場合には加工性に優れたソフトメープルが適しています。

経年変化

楓やメープルはもともとの色味が淡く白に近いため、年数が経過すると徐々に褐色に変化していきます。

 

特にメープル材は色の変化が顕著で、飴色のような変化が楽しめます。

 

楓(かえで)・メープル)材を材を使用するメリット・デメリット

数ある木材のなかでも、楓やメープルを用いることでどのようなメリットが期待できるのでしょうか。

 

また、反対にデメリットとして考えられるポイントも紹介します。

メリット

楓やメープル材のメリットは、木材の特性を活かしながら使い分けができることです。

 

上記でも紹介した通り、耐久性や強度を重視するのであればイタヤカエデやハードメープルが、加工性を重視するのであればソフトメープルといったように、目的に応じて選択できます。

 

また、特にメープル材は木材のなかでも美しい白みが特徴で、清潔感のある空間に仕上げたい場合には重宝するはずです。

デメリット

楓やメープル材は美しい白みが見られる一方で、年数が経過するたびに褐色に変化していきます。

 

経年変化として色の違いを楽しめる方であれば問題ありませんが、いつまでも美しい白を維持したいという方にとってはデメリットに感じられるかもしれません。

 

また、特に注意しなければならないのが紫外線による変色です。

 

直射日光があたる場所では、その一部分のみが変色しやすく、手入れが大変に感じることもあるでしょう。

 

楓(かえで)・メープル材を使用した家具

楓やメープル材はさまざまな家具に使用されています。

 

特に耐久性の高いイタヤカエデやハードメープルは、使用頻度の高いダイニングテーブルダイニングチェアベッドフレームなどに使用されることが多く、美しい色合いと木目が人気です。

 

一方、細かな意匠やデザインが求められるインテリア雑貨や小物類、収納棚などにはソフトメープルが多用されます。

 

楓(かえで)・メープル材がフローリングに人気な理由

楓やメープル材は家具以外にもさまざまな内装材に利用されています。

 

なかでもフローリング材は定番の用途ですが、なぜ楓やメープル材が用いられるのでしょうか。

 

その理由として、美しい木目とキメの細かい肌触り、そして優れた耐久性を両立していることが挙げられます。

 

すでに紹介したように、イタヤカエデやハードメープルは木材そのものが固く、傷や凹みに強いという特性があります。

 

フローリング材として用いる以上は一定の耐久性が確保されていることが前提であり、長く使用し続けるうえで欠かせないポイントといえるでしょう。

 

また、フローリング材の色味やデザインは部屋の印象を決定づける重要な役割を果たしており、特に淡い色のメープル材は部屋全体の雰囲気を明るくしてくれるため重宝されています。

 

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楓(かえで)・メープル材を長持ちさせる方法

楓やメープル材に限ったことではありませんが、木材は適切なメンテナンスをしていないと劣化が早まり、早いタイミングで貼り替えが必要となります。

 

楓やメープル材をなるべく長持ちさせ、美しい風合いを維持するためにはどういったメンテナンスが求められるのでしょうか。

 

まず、ウレタン塗装かオイル塗装かによってもメンテナンス方法は異なります。

 

ウレタン塗装の場合、普段の清掃は掃除機や雑巾での乾拭きで問題ありません。

 

しつこい汚れがあった場合のみ、固く絞った雑巾で水拭きをしてください。

 

一方、オイル塗装のフローリングの場合には、水拭きをすると表面のオイルが取れてくることがあるため、最小限の頻度に留めましょう。

 

また、オイル塗装が剥がれてこないよう、定期的にメンテナンス用のワックスで油分を与えることも大切です。

 

楓(かえで)・メープル材の平均価格帯

楓やメープル材は数ある木材のなかでも高級木材の部類に入ります。

 

オーク材や国産のクリ材にも匹敵する価格で、根強い人気の高さを証明しています。

 

フルタ二ランバーでの楓(かえで)・メープル材の取り扱い

フルタニランバーでは国内外のさまざまな木材を取り扱っており、今回紹介した楓やメープル材も取り揃えております。

 

特にフローリング材や建築材として人気の高い北米産のハードメープルは世界的に需要が高く入手が困難なケースも少なくありませんが、フルタニランバーでは現地との直接取引により高品質で低価格な木材の販売を実現しています。

 

また、無垢材そのものの販売はもちろんのこと、希望のサイズにカットしたり、用途に合わせて加工した状態での納品も可能です。

 

まとめ

楓やメープル材は耐久性や強度に優れ、さらには加工がしやすい樹種もあることから、さまざまな用途に対応できる優れた木材といえます。

 

世界的な木材の需要増加にともない、現在では特にハードメープルの希少価値が上がり入手困難になっているところもあります。

 

もし、楓やメープル材の仕入先や購入先が見つからない場合には、ぜひ一度フルタニランバーまでご相談ください。

 

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