石川県金沢市の総合木材問屋
フルタニランバー株式会社

コラム「森のフルタニさん」

木材加工とはどんな加工?種類や機械、依頼する業者を選ぶポイント

投稿日:2023.12.13/更新日:2023.12.13

建築用資材や家具、工芸品など、さまざまな製品の材料となる木材。日曜大工やDIYなど簡単な加工であれば一般的な工具でも対応できますが、木材の種類やサイズによっては自前での加工が難しい場合もあるでしょう。

 

そこで本記事では、木材加工にはどういった種類があるのか、使用される機械、専門業者の選び方なども含めて解説します。

 

木材加工とは?

木材加工とはその名の通り、用途や目的に応じて木材を最適な形状・寸法に加工する作業を指します。

 

たとえば、テーブルの天板に使用する木材と天井板に使用する木材とでは厚みや長さが異なります。

 

また、天板の場合は日常的に人の手が触れるため、表面の手触りを良くするために削ったり、角や縁の部分に丸みをつけておく必要もあるでしょう。

 

一方、天井板の場合は美しい木目が出るよう、丸太をカットする部位を考慮する必要もあります。

 

木材加工の種類

木材加工と聞くと、木をカットしたり削ったりという作業をイメージする方も多いと思います。しかし、一口に加工といってもさまざまな種類があり、用途や目的に応じて使い分けなければなりません。

 

木材加工の主な種類をご紹介しましょう。

面取り加工

木材をカットしただけではカットの断面部分が鋭く、飛び出たささくれによってケガをするおそれもあります。

 

そこで、縁の部分を削り滑らかにする必要がありますが、この作業を面取り加工とよびます。

しゃくり加工・さね加工

フローリング材など複数の板を組み合わせると、湿度の変化によって木材が膨張し、凹凸やたわみが現れることがあります。

 

これを防ぐために有効なのが、しゃくり加工・さね加工です。板材の外周部分を削り、複数枚の板がすっぽりと溝にはまるように加工することで、平坦で均一的な仕上がりを実現できます。

表面加工

カットしたての木材は表面にザラつきがあり、そのまま手を触れるとケガをするおそれがあります。

 

これを防ぐために、木材の表面を削ることを表面加工とよびます。表面を滑らかにするための加工だけでなく、木材本来の表情や木目を強調するために、あえて粗目に仕上げることもあります。

レーザー加工

レーザー加工とは、特殊なレーザー光線を照射し木材をカットしたり形状を整えたりする加工方法です。

 

レーザー光線を照射することでピンポイントに熱エネルギーが集中します。レーザーの出力や照射時間を調整すれば、木材のカットはもちろん表面に細かなデザインを施すことも可能です。

R加工

R加工とは、カットした木材の角の部分に丸みをもたせる加工方法を指します。

 

特に、テーブルの天板や家具などの角に加工が施されていないと、体の一部がぶつかったときにケガをする危険があります。このような事故を防ぐためにも、人がつねに触れる部分の木材にはR加工が必須です。

造作材加工

造作材とは、天井板や床材、敷居、鴨居など、内装に広く用いられる木材を指します。これらの用途に合わせ、施工する場所の寸法や形状に合わせて木材を加工することを造作材加工とよびます。

3D加工

3D加工とは、木材を立体的に切り出して複雑な形状に加工する方法のことです。

 

比較的単純な3D加工の例としては、食器やカトラリーが代表的ですが、より高度な3D加工ともなれば工芸品や民芸品の製作や、デザイン性の高い家具などにも活かすことができるでしょう。

 

木材加工に使われる機械

スピーディーかつ精密な木材加工を実現するためには、どのような工作機械が使用されるのでしょうか。

手押しカンナ

カンナといえば木板に刃物が斜めに固定された切削工具をイメージする方が多いと思います。

 

これに対し、手押しカンナは面取り加工や表面加工を効率化するための大型工作機で、機械に設置されたガイドに沿って木材を滑らせることでスピーディーに表面を削ることができます。

プレーナー(自動カンナ)

プレーナーもカンナの一種で、自動カンナともよばれます。

 

木材の厚さを均一に整えるために用いられることが多く、手押しカンナとセットで使用するのが一般的です。

丸ノコ昇降盤(テーブルソー)

丸ノコ昇降盤は、作業台のような天板に丸ノコが固定されており、この上に木材を置いて滑らすことできれいにカットできます。木材をカットする工作機械はさまざまなものがありますが、丸ノコ昇降盤は木材の縦方向(繊維方向)に沿ってカットする場合に多く用いられます

 

幅広い形状、サイズの木材をカットするために用いられる定番の工作機械であるため、多くの製材所や工場に設置されています。

精密横切り盤

精密横切り盤も木材をカットするための定番の工作機械であり、多くの製材所・工場で使用されています。

 

丸ノコ昇降盤は木材を縦方向にカットしますが、精密横斬り盤はその名の通り、横方向(繊維に対して垂直方向)にカットする場合に用いられます

プレス機(フラッシュプレス)

プレス機は別名フラッシュプレスともよばれ、芯材に2枚の合板を組み合わせたフラッシュ板とよばれる建築資材を作るための工作機械です。

 

芯材と合板を組み合わせる際に強い圧力をかけることから、プレス機とよばれています。

NCルーター

NCルーターとは、木材を一定の深さにくり抜くための工作機械です。さまざまなデザインや意匠を施したり、彫刻や3D加工などさまざまな用途に対応できます。

 

レーザー加工の場合は発炎が生じ材料が変色することがありますが、NCルーターであればそのような心配がなく、高品質で緻密な加工が可能です。

 

木材の種類と使用用途

木材加工においては、用途や目的に応じて工作機械を使い分けることはもちろん、木材の種類を把握しておくことも重要です。

 

代表的な木材の種類と用途をそれぞれ解説しましょう。

無垢板材

無垢板材とは、丸太の状態から用途に応じて切り出した木材を指します。板材や角材のなかには複数の木材を接着剤で組み合わせたり、張り合わせたりしたものもありますが、無垢板材はこのような加工を行っておらず、自然本来の木目や風合いを楽しめます。

 

そのため、床材やテーブルの天板、階段の踏み板などに使用されるケースが多いです。

集成材

集成材とは、サイズの異なる複数の木材を特殊な接着剤でつなぎ合わせ、1枚の板材として加工したものを指します。木目はバラバラですが、一定の強度を保てるほか比較的安価で入手しやすいメリットがあります。

 

強度に優れているため、柱や梁といった構造材に使用されることが多いほか、コストパフォーマンスを重視する場合には家具や床材、階段の踏み板などにも使用されます。

 

>>集成材とは?木材としてのメリットやデメリット、用途別の選び方を解説

フローリング材

フローリング材とはその名の通り、フローリングに使用するために加工された板材のことです。

 

木材は湿気によって膨張・収縮がしやすいことから、フローリング材を製作する際には、しゃくり加工・さね加工を施すことで凹凸の少ない均一的な仕上がりが期待できます。

合板

合板とは、薄くスライスした木材(単板)を複数枚重ね合わせたものを指します。単板は別名ベニヤともよばれ、これらの材料はホームセンターなどでも簡単に入手できます。

 

合板は壁や屋根、床などのほか、基礎工事の型枠などに使用されることもあります。

芯材

芯材とは、樹木の中心部に近い部分を加工して作られる木材です。

 

樹木は中心部に近いほど硬い性質があるため、芯材は特に大きな荷重のかかる柱や梁などの構造材として用いられます

 

また、芯材は外側の辺材に比べて色も濃いため、重厚な雰囲気のある高級家具の材料としても重宝されます。

天板

天板とは、テーブルや机の上に固定する板のことです。天板にはガラス製や樹脂製、石でできたものなどさまざまなものがありますが、自然の温もりを感じられることから木材は特に人気があります。

 

つねに人が触れる部分でもあるため、面取り加工や表面加工、R加工など仕上げに手間を要します。

 

木材加工を依頼するときの業者を選ぶポイント

木材はホームセンターなどでも入手でき、ほとんどのお店では必要なサイズや寸法にカットしてくれるサービスも提供しています。

 

しかし、ホームセンターで取り扱っている樹種や木材のサイズには制限があり、必ずしも目的の木材が見つかるとは限りません

 

木材加工を依頼する際には、できるだけ多くの樹種を取り扱っている専門店を探すことが重要です。また、樹種によっても硬さや木目、色合い、加工のしやすさなどさまざまな違いがあることから、用途に合わせて最適な提案をしてくれる業者へ相談してみましょう。

 

木材に関するノウハウが豊富で多くの樹種を扱っている業者ほど、さまざまな工作機械や設備が充実しており多様な加工にも対応できるはずです。

 

▶︎フルタニランバーの木材加工の特徴についてはこちら

 

木材加工ならフルタ二ランバーにお任せください

木材加工を依頼しようと検討しているものの、近所に信頼できる専門業者が見つからない、あるいは在庫がなくお困りの場合にはフルタニランバーまでご相談ください。木材を知り尽くした職人集団が対応させていただきます。

 

フルタニランバーでは国産木材はもちろん、世界各国からもさまざまな木材を輸入しており、豊富な樹種の在庫を確保しています。

 

また、木材加工を担う職人は経験豊富で、丁寧な加工・塗装技術で美しい仕上がりを実現します。少量多品種の木材加工にも対応しているため、たとえばオーダーメイドの家具を一から製作したいといったニーズにも応えることができます。個人の方や少量からのオーダーも大歓迎です。

 

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まとめ

一口に木材加工といっても、カットや切削などさまざまな工程があり、それに応じて専用の工作機械も使い分ける必要があります。また、木材の知識やノウハウがない場合には、樹種の違いや特徴を把握し最適な提案ができる専門業者に相談する必要もあるでしょう。

 

多様な樹種の木材を取り扱い、さまざまな木材加工に対応できる業者が見つからない場合には、ぜひ一度フルタニランバーまでご相談ください。