フルタニランバー株式会社
コラム「森のフルタニさん」
無垢フローリングとは|寿命などの特徴・メリット・注意点を解説
投稿日:2025.12.22/更新日:2025.12.22

こだわりを詰め込んだ住まいを作りたいと考える方が増えるなか、天然木ならではの風合いを持つ「無垢フローリング」の需要は根強く、付加価値の高い提案をするには欠かせない存在です。
しかし、自然素材ゆえの特性やメンテナンスの方法について正しく理解しておく必要があります。
本記事では無垢フローリングの基礎知識から複合フローリングとの違い、プロが知っておきたい樹種の選び方について詳しくご紹介します。
Contents
無垢フローリングの概要

無垢フローリングとは、一枚の天然木をそのまま加工して作られた床材のことです。
別名「単層フローリング」とも呼ばれており、継ぎ目がなく本物の木そのものの質感が特徴です。OPC(ワンピース)とUNI(長さ接ぎ)があり、UNIの方が安価になります。
無垢フローリングの特徴・メリット
自然の恵みをそのまま活用する無垢フローリングには、以下のようにさまざまなメリットがあります。
- 肌触りがよく、足への負担が少ない
- 香りにはリラックス効果や抗菌作用がある
- 自然素材ならではの温かみがある
- 湿気を吸収・排出する木の性質により室内環境が快適に保たれる
- 熱を伝えにくいため床が冷たくなりにくい
- 時間が経つと色に深みが出るなど見た目に味わいが出る
複合フローリングとの違い
無垢フローリングが「100%天然木の一枚板」であるのに対し、複合フローリングは合板などの基材の上に薄くスライスした天然木や化粧シートを貼り合わせた構造をしています。
- 傷がつきにくく強度がある
- 床暖房対応、防音、抗菌などの機能がある
| 無垢フローリング(UNI) | 無垢フローリング(OPC) | 複合フローリング | |
| 構造 | 単層 | 単層 | 多層(基材+表面材) |
| 価格帯 | 比較的安価 | 高額 | 比較的高額 |
| メンテナンス | 表面を削って再生が可能 | 表面を削って再生が可能 | 削ることは難しい |
| 機能性 | 自然の調湿性、断熱性 | 自然の調湿性、断熱性 | 耐傷性、防音性 |
無垢フローリングの寿命

一般的な無垢フローリングの寿命は30年以上といわれていますが、適切にメンテナンスを行うことで50年、100年と使い続けることが可能です。
傷がついても表面を削り(サンディング)、再塗装することで新品のような美しさを取り戻せます。
無垢フローリングで使われている主な樹種

フルタニランバーでは、世界各地から厳選した多彩な無垢フローリング材を取り扱っています。
広葉樹の木材
硬度が高く、傷がつきにくいのが特徴です。
| ナラ | 西南カバ | 東北カバ |
| ウォルナット | チェリー | メープル |
| タモ | 中国クリ | クルミ |
| ミャンマーチーク | インドネシアチーク | カリン |
| ケンパス | ロックファー | ピンカド |
| アカシア | アンティーククリ |
針葉樹の木材
柔らかくあたたかみがあり、足触りがよい素材です。
| 赤松 | ボルドーパイン | 柳杉 |
国産の木材
日本の気候に馴染みやすく、独特の風合いがあります。
| 日本クリ | 日本ケヤキ | ヒノキ | 日本杉 |
無垢フローリングのグレード
フローリングのグレードは、主に木材の見た目や含まれる要素によって分類されます。その代表的な基準が「白太込みかどうか」「節あり・無節の違い」です。
白太込みとは、木の外側に近い白っぽい部分(白太)を含めて使用するグレードで、色の濃淡や木目の変化が大きく、自然で素朴な印象が特徴です。
一方、赤身中心のフローリングは色味が安定し、落ち着いた高級感があります。
また、節あり(節有)フローリングは、生きていた木の痕跡である節を含み、木の個性や温かみを強く感じられます。ナチュラルテイストやカジュアルな空間に適しています。
無節(節無)は節を極力除いたグレードで、均一で上品な仕上がりになり、和室や高級感を求める空間に選ばれることが多いです。
一般に、白太込みや節ありは歩留まりが高く価格を抑えやすく、無節・赤身中心は選別工程が多いため高価になる傾向があります。
用途や空間の雰囲気に合わせて、見た目とコストのバランスを考慮して選ぶことが重要です。
無垢フローリングの樹種の選び方

用途やイメージに合わせて最適な樹種を選ぶことで、こだわりのある空間を作ることができます。
部屋の雰囲気で選ぶ
- 明るい雰囲気:
ナラ・カバ・メープルなどがおすすめ - 高級感のある雰囲気:
ウォルナットがおすすめ - シンプルでぬくもり感のある雰囲気:
パイン・杉がおすすめ
部屋の目的で選ぶ
- リビング・玄関・ペットがいるなど:
傷つきにくいナラやウォルナットがおすすめ - 寝室・子供部屋:
足触りのよいパインがおすすめ - 床暖房を使う部屋:
寸法安定性の高い柾目を使ったタモがおすすめ
塗装の種類で選ぶ
- オイル仕上げ:
肌触りがよく、木の温もり感があるが、汚れやすいためこまめな手入れが必要 - ウレタン仕上げ:
表面をコーティングしているため傷や汚れに強く、水回りにも使える - 無塗装:
調湿効果が高く、自然な風合いがあるが、メンテナンスに手間がかかる
無垢フローリングの注意点
自然素材だからこそ、以下の特性を理解して使用することが大切です。
- 水に弱い:水滴を放置するとシミ・変形・変色・水ぶくれの原因になる
- 凹みやすい・傷みやすい:樹種によっては物を落とした時に損傷する場合も
- 湿度による膨張・収縮で反りや隙間ができやすい:
湿度の変化によって板の間に隙間ができたり、反りが発生したりすることがある - 紫外線で日焼けしやすい:
紫外線による色の変化が起こりやすい
関連記事:無垢フローリング選びで後悔しないためのポイントを解説
無垢フローリングの材料を探すならフルタニランバーまでご相談ください
「顧客のこだわりに応えるため、珍しい樹種を探している」「国産材を使った製品ラインナップを強化したい」など、木材調達におけるお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
多種多様な樹種を取り扱い、それぞれの特性を知り尽くしたフルタニランバーでは、ご希望を叶えるための木材をご提案させいてただきます。
- 「木材のプロ」による最適なご提案:
樹種ごとの硬度、寸法安定性、経年変化の具合など、専門知識を持ったスタッフがピッタリの材料をご提案します。 - 国産材へのこだわりと安定供給:
日本の森林資源を活用する「国産材」の取り扱いにも力を入れており、環境配慮型の製品開発をサポート。
自社ネットワークを活かした安定的な調達が可能です。 - 多様なニーズに応えるラインナップ:
アンティーク加工を施した味わい深いものから、機能性を重視した床暖房対応材まで、幅広いスペックの材料を取り揃えています。
小ロットのご相談から、中長期的な製品開発のパートナーとしてまで、さまざまなご希望に柔軟に対応いたします。
在庫状況のご確認やサンプルのご依頼、木材選びのアドバイスなど、まずはお気軽にご相談ください。
まとめ
無垢フローリングは、その寿命の長さや心地良い足触りから、住まいの質を高める素材として人気です。樹種や塗装の選び方ひとつで、製品の魅力は大きく変わります。
フルタニランバーでは、無垢フローリングで理想の空間作りを叶えていただくために、石川県金沢市から世界中の木材をお届けいたします。1ケース単位からのご注文もお待ちしております。
また樹種やサンプルの相談などもお気軽に、どうぞ!豊富なラインナップから、理想の空間を形にするための木材を見つけてみてはいかがでしょうか。
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