提供企業:小松マテーレ株式会社
Cross Interviewクロスインタビュー
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「 小松マテーレについて 」
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会社紹介
小松マテーレは、染色高次加工を基盤に多彩な事業領域をカバーする「化学素材メーカー」で、1943年に石川県小松市で創業しました。海外のトップブランドにも供給しているファッション・スポーツなどの「衣料ファブリック」から、インテリアや車輌内装材、メディカル用途などの「資材ファブリック」、さらには熱可塑性炭素繊維複合材料や発泡セラミックスなど先端材料を用いた「建材」まで、幅広く事業を展開しています。
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- 小松マテーレ本社棟
- 工場内
- 炭素繊維複合素材「CABKOMA(カボコーマ)シート」
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繊維の業界が抱えている課題は?またそれに向け動いていることは?
「サステナビリティ」です。繊維産業は環境への負担が大きい産業の一つと言われていますが、当社では1990年代から、環境保全及び環境づくりを経営の最重要課題と位置づけ、様々な環境保全活動に取り組んできました。2021年には「小松マテーレ・サステナビリティ・ビジョン」という新たな環境方針を策定し、水の使用量を抑えた加工技術やCO2の発生を少なくするモノづくり、サーキュラーエコノミーに繋がる技術開発に取り組んでいます。
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CSRもしくは環境への取組は何か行っていますか?
持続可能な社会の実現に向けた取り組みの一つとして、防災・減災を目指した技術開発・展開も行っています。熱可塑性炭素繊維複合材料「カボコーマ」は、軽く錆びない特徴を活かした耐震補強や、信号・標識などのコンクリート鋼管柱の補修による長寿命化で、災害から人々を守る国土強靭化に取り組んでいます。
その他にも、染色工場の排水処理過程で発生する産業廃棄物をリサイクルした発泡セラミックス「グリーンビズ」や、その産業廃棄物を減容化する処理技術等の展開も加速させています。- 炭素繊維で耐震補強した旧本社棟(隈研吾氏設計)
- 保水性・透水性に優れた「グリーンビズ」(舗装材)
- 炭素繊維で耐震補強した旧本社棟(隈研吾氏設計)
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木との親和性について
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木についてのイメージを教えてください。
古くから建材や家具等に使われており、人にやさしい温もりのある身近な自然素材のひとつだと思います。 -
木材業界の課題についてコメントお願いします。
当社の立地する南加賀地域には自然の里山が残されています。木材には針葉樹が使われることが多いため、里山に多く生い茂っている広葉樹は木材としてあまり流通していません。市場・用途が無いので放置され荒れたままとなる里山の現状も知りました。里山は整備しないと、熊や猪など動物が食べ物を求めて山から降りてきて住み着いてしまい、動物と人間の生活圏の境目が無くなると近年問題視されています。さらに、間伐されないと光が地表に届かなくなり、下草が枯れ、豪雨などで土砂崩れの被害に繋がるリスクもあります。当社では熱可塑性炭素繊維複合材料「カボコーマ」と里山の広葉樹を組み合わせた家具や建材の開発を行うことで里山整備に貢献したいと考えています。
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一緒に何かしませんか?
木の魅力をさらに引き出す素材として、繊維メーカーならではのアイデアを融合することで、新たな価値を生み出すことが出来るのではないかと思っています。
そこで木材とコラボした こんな商品を開発しました!
Cross Product商品紹介
商品の説明:カーボンファイバー×木材複合ドア
- カーボンファイバー×木材複合ドア
- CFRTP×Lumber
- シリーズ第一弾「turido」
- (CFRTP:熱可塑性炭素繊維複合材料の略称)
これまでの常識を覆す新素材の商品。航空機やレースカーにも使用され、軽くて強いカーボンファイバーと木材を複合。その第1弾商品「turido」のご紹介です。
「turido」は建具の大きな課題である反りやネジレ、重量の問題を解決。
これまで不可能であった大型且つ薄いデザインが可能になりました。
(特許出願中)
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